移築して日本の伝統文化を守る

空き家となったハイグレードな古民家を「空き家データバンク」でご紹介し、移築を希望される方へのワンストップサービスを提供しています。 伝統的な建築物は、現地で使い続けることが文化的、環境的に最善の活用方法であることはいうまでもありませんが、現地の人口は減少は加速する一方であり、焼却処分を待つしかない古民家空き家は、今も増え続けています。そうした現状の解決策のひとつが、この移築サービスです。焼却処分と海外で活用先を見つけて移築(解体・輸送)する場合のCO2排出量を比較すると、移築の方が大幅に削減されることが実証されています。

移築は、廃棄処分よりCO2排出量が大幅に削減されます。

解いて再活用することを前提とした伝統的な日本の循環型建築を輸出し、
世界にモデルとして示すことにより、グローバルな脱炭素社会形成に貢献します。

規模100㎡の伝統的建築に使われている木材の総量は約15㎥ です。木材は1㎥あたり230kgの炭素を含んでいるため、伝統的建築1軒につき約15㎥×230kg → 3,450kgの炭素が含まれています。木材を焼却した場合、炭素量(kg)×44÷12 (kg)のCO2が排出されますので、古民家1軒につき、3,450 kg ×44÷12 → 12,650 kgの CO2が排出されることになります。

日本から海外への木材の輸送にあたって排出されるCO2は、焼却処分の場合に排出されるCO2に比べて大幅に少なくなります。例えば、15㎥のクロマツ材(密度700kg/㎥)→重量10.5 tを、島根県からアムステルダムに海上輸送する場合、陸送での排出量を含めて、輸送のため排出されるCO2の排出量は1.5t です。

移築のワンストップサービス

現地見学ツアー、活用方法の検討、解体・移築、改修、その後のメンテナンスまで、 随時コミュニケーションを取りながら進めていきます。

建物の見学

「空き家ツアー」にお申込みいただき、購入可能な物件を現地で見学した上で、購入を検討していただくことができます。

所有者との仲介

購入希望の空き家が決まった段階で所有者と交渉し、空き家を購入いただきます。所有者との交渉と法的手続きについて、サポートいたします。

基本プランニング

活用方法の希望を伺いながら、移築・改修の基本デザインと工程、スケジュールの目安をご提案します。納得がいくまで理想の空間を創るための方法を探ります。

活用方法の決定

見積と契約

活用方法を決定し、移築・改修プロジェクトとして見積を提示。納得頂けた段階で契約します。

改修・移築の実施設計

解体、運送、移築先での施工、運用に向けて、具体的なデザインと実施スケジュールを作成します。

解体・運送

伝統的建築の解体ノウハウのある日本の職人の手配や、海外移築の場合は輸出にあたっての税関・検疫の手続きをサポートします。

建物の見学

「空き家ツアー」にお申込みいただき、購入可能な物件を現地で見学した上で、購入を検討していただくことができます。

改修・移築先での施工

施工にあたって、伝統技術を有する職人の手配や、施工を請け負う工務店の手配・折衝を行います。また、私たちが収集している質の高い古材を積極的に建材として提供します。

竣工

竣工に向けて工務店や職人と一緒に現場管理を行い、ニーズに応じた現場での設計変更などに柔軟に対応します。

活用・運営メンテナンス

持続可能な運用に向けて、飲食・宿泊業などの運営会社の紹介や、清掃などの維持管理の仕組みの提案を行い、竣工後も継続してサポートいたします。